2004年11月18日

11がつ18にち

 日中、ぱらぱらと雨過ぎて
 傘ひとつ開いた下で雨宿り
 大分冷える季節になったな
 白い視界の中 思考は霞む

 徐々に多染まる風景を眺め
 何も言わぬまま背を預けて
 何も言わぬまま目を閉じた
 それから思い直し月琴構え

 かつて遠く聞いた倭の曲を
 朧気な記憶を辿りつつ奏で
 口の端に小さく乗せた童歌
 ふつりと途切り微かに笑う

 損合いもせぬのにな

 背預けたまま雨落ちる空を見上げた


 次の国では久々に暴れようか
 それほど長期でなければ息切れもせぬし
 朝夕冷え込むし 何か身体の温まることでも
 …しかし雪合戦はまだ無理だ
 それ以前に俺には無理だ
 どうしたものかねぇ…

note.
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2004年11月17日

11がつ17にち

 日中、なんとなく目が覚めて
 黒衣を纏って城下を廻っていたら
 朋輩の支度が出来たというので、ついでに挨拶を済ませた
 そのまま袋に詰め込んで

 その重さになんだかほっとした
 まったくもって変な話だが


 時折発作的に甦る
 過去の決別と別離と喪失の記憶
 眼前に広がる虚空

 断ち切れてるはずなのだけどな
 …大丈夫
 俺ァそこまで弱くない


 口に出しては味気ない
 口に出さねば伝わらない

 思いはそんなことばかり
 厄介だね 現世は

 だが それが面白い


 夕刻に城門を出て
 それから夜道をゆるりと歩く
 交わす言葉もなくて

 歩みを止めて 木陰に休む
 問いかけられぬ己の弱さを自嘲して
 眠る朋輩をその場に置いて 暫し散策


 夜明け前までには戻ろう
 目が覚めたなら
 おはようと そう言って笑おう
 伸ばした指先が震えなければ
 緩く髪を梳いて
 それからもう一度 おかえりと


 いつか静寂が終わるまで


note.
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2004年11月16日

11がつ16にち

 考えなければ大丈夫なんだ
 思い出さなければ。

 相変わらずの身体の調子に
 小さく呟いて一弦を弾く


 傘と酒と月琴と
 それから旅の朋輩と
 全部が揃えば出国の準備は終わり

 後は挨拶して城門をくぐるだけ
 次は…

 はて、此の辺りで残っている国はどこだったかな。
 オルトゼスかアクサスか…その辺りだったろうか。

 …また海か…


 地図を眺めて思案していたところへ
 思いがけない訪い人
 受け取った花は夜の色

 ここから…となると…
 幾つか国を越えねばならぬなぁ。
 魔導船も出ていなかったように思うし

 …どうしたものかな

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2004年11月11日

11がつ11にち

 夕刻
 湿った街並みを一人歩いた
 一雨来るかもしれないと
 空を見上げて

 不意に覚えた懐かしい感覚
 居場所の無さと
 自ら断ち切った同胞 友人との縁
 その遠さを


 掛けられる声を待ったところで
 事は動きはせぬのにな

 楽しそうならばそれで良いと思ってしまう
 どうで 馴染めぬ事は目に見えている
 だから これでいい

 繰り返す日常の中で 時折擦れ違う存在
 俺が炎の存在は その程度で良い


 触れれば

 その分近しく感じてしまうからね
 近しきひとの喪失は 苦く苦しい
 そのひとの力になれぬのなら
 俺が存在に意味はない


 未だ昇らぬ月の方角を見て
 小さく頭を振った

 …いかんな これでは。



note.
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2004年11月09日

11がつ9にち

 気付けば、手持ちの酒も後僅か
 そろそろ店仕舞いかな、と見れば

 結構賑わっているようなので
 とりあえず暫く様子を見つつ…

 結局また長居してしまったな
 二週間ほど経っただろうか


 道中日記と化した手記を読み返して
 色々あったな と ひとりごちる


 微かに触れた冷たい棘に
 気付かない振りをして


 炎の色した髪に桔梗一輪
 似合いもせんだろうに。

 可愛いと言われて喜ぶような柄じゃないが
 そもそも男に可愛いはねぇだろう

 …はて、処分してくれと言った筈なのだがな。
 相変わらずわけがわからん。


 それでも、動けるだけ良いだろうか

note.
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2004年11月07日

11がつ7にち

 路地裏の人通りも少なく
 客も居らぬので一旦宿へ戻った
 また時間を見て様子を見に行けばいい

 頼んだ食事は二人分
 部屋へ戻って…




 窓からぼんやりと夜空を見上げた
 無意識に片手が杯を探し…
 手にして、傍らの空瓶に苦笑する

 どうにも出来ない と
 放り投げてただ待つだけなら楽だけれど
 どうしたら良いのか解らぬし


 …ああ
 どうかしてる、な

note.
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2004年11月06日

11がつ6にち

 日中、何となく目が覚めて
 昼間から酒もどうかと思って
 珍しく紅茶を淹れた
 砂糖の代わりにジャム。

 妙なモノでも入っていたのか
 飲んでいるうちに酷く切なくなって
 どうにもならぬので
 そのまま夜半まで不貞寝。



 再度、目覚めて夜。
 甘いカクテルに強い酒
 見合い会場…らしき場所に差し入れして
 それから店に戻れば、自棄酒してる国王殿の姿

 女性の方が強いってのも…今の風潮なのかねぇ
 なんだか見ていてほんのり切なくなって
 芋を焼きつつ盃を傾けた


 朧月夜に盃 月琴と花の香り
 これで意図さえ解れば…
 この上なく良い夜なのだがな。

 起きてくれるまで、可能な限りは傍に居よう。


note.
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2004年11月05日

11がつ5にち

 熱燗一本……ならぬ
 焼き芋ひとつ。

 今ひとつ笑いというか こう
 気楽な方向に走れぬが

 店開いて早々に訪れたお嬢さんが一人二人。
 どちらもどこかで見覚えのある顔だと思えば
 一人は酒屋の店主殿
 もう一人は先日コロシアムで対戦した方だが

 …ま、おそらく俺の事など知るまい。

 焼き芋焼きつつ熱燗作り
 子供でも呑める酒ってのはどんなだろう、と首を傾げる

 甘いモノはあまり馴染みがないゆえ
 さてはて、何を作ったものやら…
 一年前ならプリン売ってたのだがな。



 宿の部屋は相変わらず一面の花
 寝床に潜り込んだ朋輩の傍らに
 夜食と置き手紙一つ。

note.
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2004年11月04日

11がつ4にち

 黎明間近の街を一巡り
 通りは通れるようになったものの
 何故だか 店を出す気にはなれず

 これでは接客もおざなりになると言い訳して
 宿へ戻って一眠り



 夜半、目覚めると
 何故だか床一面の桔梗の花

 トルコキキョウなら確か七月の誕生花だった気がしたが

 いやいや。

 贈られるような事をした覚えはないし
 贈られるような日でもない

 誰宛だろう、と
 花一輪を片手に一思案


 焦がして枯らしてもいけないと思い
 とりあえず自分の周囲だけ片付けた

傍らの。
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2004年11月03日

11がつ3にち

 夕刻。
 昨日動けなかった代わりに 夜までに酒場を、と思えど
 何だかやたらと動きが取り辛くて断念

 …また深夜、か。



 戻ると朋輩が頭から布団引っ被って寝ていた。
 まだ調子が悪いんだろうか。

 とりあえず、枕元に酒置いてみよう。



 深夜。
 起きだして表に出るも、状況は相変わらず…
 困ったもんだ。

 仕方がないので、部屋で細々と準備。
 傘と酒と…月琴は今回は置いていこうか。
 熱燗にするのなら倭酒がメインになるか…
 とはいえホットワインってのもあるし
 カクテルも…
 ええい全部持っていってしまえ。

 巧いとは言えない字で適当に看板を書き
 部屋の片隅に置いて手酌。

 路を通れるようになったら、隅の方で店を開こう。


note.
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2004年11月02日

11がつ2にち

 風に流して 陽炎を北へ
 水掛けられたら潔く去ろうと思っていたが
 思いがけず開かれた戸に
 気遣いもせず 他愛もない話
 少しでも気が紛れたなら良いのだが

 ついでに何故か契約書を書かされた
 廓建てるに2500万。
 その場の乗りは恐ろしい。

 それでも笑顔が見れただけいいか、と
 気楽に流してあっさり払う約束してまうのは
 単に俺が阿呆な所為。

 面白げな目的は多ければ多いほうがいい。


 落ち着いた様子に一旦 踵を返して
 戻って起き抜けの朋輩とどうしようもない話
 幼子に変な知識植え付けているような感覚に陥ったが
 結局途中から開き直った
 どうとでもなれ。


 グランドロック。
 出国を数日延ばして、結局酒場を建てることにした。
 今回のはちょいと趣向を違えよう。
 折角、火種の歓迎される季節になりつつあるのだし。

note.
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2004年10月25日

10がつ25にち

 月末の茶会の招待状を書き終え
 炎に変えて方々へ飛ばした。

 ついでにふらりと友人宅へ立ち寄り
 驚かすつもりが驚かされ

 そうして漂って、部屋へ戻る。


 グランドロック……
 結局、何もせぬまま三日。

 数日滞在時間を延ばして
 露店でカード占いでもやろうか。
 酒場よりは収集がつきやすいだろう。


 墨色の雲に朧霞む月を見上げる
 
 満月が近い。


note.
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2004年10月24日

10がつ24にち

 月末の準備と招待状書きと
 引っ越しの挨拶回りで少々忙しなくて
 グランドロックに入国したことをすっかり忘れて居た。

 国内を見渡しても どうやらやはり酒場はないようで
 全国的に禁酒してるんじゃないかと疑いたくなる


 永住するには良い国かもしれない
 旅の流れで立ち寄るには、ちょいと不便だが。

 また露店でもやるかねぇ。
 今回は久々に占い小屋でも建てようかと思っていたのだが。

 折角、自宅まで出向いて歓迎の挨拶をくれたのだから
 何かやらねば少々申し訳ない、気がして。


 …悩んでいる暇の方が惜しいかな。


note.
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2004年10月22日

10がつ22にち

 夜半。
 見覚えのある紅の色に目が覚めた。
 寝起きの頭で出迎えてみれば
 いつだったか 酒の宣伝をしてくれないか、と頼んだお嬢さん。

 忘れているかもしれないが…と切り出されて
 慌てて否定した。
 俺は変なトコ、記憶力は良いんだ。

 聞けば、俺がしょっちゅう葡萄酒を買っていくものだから
 ほぼ俺専用に一つ作ってくれたとのこと。

 驚いた。
 驚いたがそれ以上に嬉しかった。
 どうにも感動をヒトに伝えるのが苦手なので
 ちゃんと感謝したのが伝わったか不安だけれども。

 後日、改めてちゃんと礼に伺おう。
 何かプレゼント持って。

 Phoenix。
 不死鳥の名をした、炎色の酒。



 上機嫌なままグランドロックへ入国。
 入って早々、懐かしい顔を見つけた。
 相変わらずな様子に、こそりと笑みを漏らして
 朝方には入国する、という朋輩へ伝言を一つ頼んで、宿へ向かう。


 結構、賑やかな国らしいね。



 夕刻。
 畑の収穫が終わったので
 荷物を持って朋輩の所に押し掛ける。

 引っ越しの挨拶回りをせねばならんな…
 明日でいいか。

note.
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2004年10月20日

10がつ20にち

 刻一刻と激しくなる雨を見やる

 視界は未だモノクロォムのまま
 広げた傘の下 燃える焚火の炎に魅入る

 結局 渡す相手も定まらぬままの葡萄酒
 グラスに注いで 掌で温めて
 寝酒の代わりに軽く干した

 暫く月を見ていない
 明日は晴れてくれるだろうか



 グランドロック。
 そろそろ 入国せねばならんな…


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2004年10月17日

10がつ17にち

 ゆるりと歩いて 城下近く
 このところ大人しめに露店酒蔵ばかりだったから

 夜も冷えてきた事だし
 火を使った何かをやろうかな、とも…思いつつ

 いっそ己が焚き火代わりに 人の中央で丸くなろうか
 いやいやそれでは幾ら何でも自暴自棄に過ぎるし

 …とか
 そんなことを考えつつ
 冷えた空気の中 明け方の空を見やる


 厳岩の稜線にかかる陽の光
 生憎と月はまだ若いが
 岩山にかかる三日月くらいは拝めるだろうか

 そういえば
 各地の酒の情報収集
 すっかり忘れておったな…



 夜半。
 熱した石の上で鳥焼いて 草を炒めて。
 食材が乏しいのは旅の途中ゆえ仕方ない。
 …というか俺が何も食べずに済むから持ち歩かないのだが

 そういえば
 倭国の料理を 俺はあまり知らない
 当然と言えば当然なのだが

 何だか悔しいので
 暇な時にでも教えて貰おう
 …誰かに。


 晩酌に赤ワイン と思ったが
 栓を開けようとしてやめた


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2004年10月16日

10がつ16にち

 気付けば
 周りの景色はほの赤く
 いつの間にか国境を越えていたらしい

 急げば直ぐに入国する事も出来たが
 焦る事もない、と
 朋輩と二人して 柔らかそうな地面に横になる

 グランドロックには何があったかな、と
 語るも思い出せず
 印象の切れ端にしか留めていなかったらしい

 どこかで関わった記憶もあるのだが
 …まぁ、構うまい


 乗っかられて抱き寄せて

 小さく笑って、そのまま眠った

note.
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2004年10月15日

10がつ15にち

 道すがら
 橙色した砂を拾い上げて小瓶に詰めた
 収集癖があるわけではないが

 月末の小さな祭りに使えれば、と
 ふと思った


 とはいえ
 あの場所は あまり広めてもいないし
 声をかけているのが旧魔島陣
 かつ微妙に活動の確認できぬものばかり

 発端となった埴輪殿は相変わらず連絡が取れぬし
 俺自身もヒトを楽しませる余裕があるかもわからぬし
 何より当日に時間があるかも怪しいゆえ
 いっそやらずとも良いような気もしてくるが

 …約束は約束だものな

 庭で南瓜を育てようか
 当日までには、小さな実のひとつ つけてくれるかもしれない



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2004年10月13日

10がつ13にち

 夢現に朝焼けを見やる
 痛いほど白い景色に
 眩暈を覚えて 黒衣を深く被り直した

 薄闇の視界に 夜の黒を求めて
 そのまま眠りへ沈む


 夕刻 目覚めて
 朋輩と共に次の国へと発つ

 砂漠を越えて 大地の磐石たるを知る
 景色の色が紅に染まり始めたら

 俺が視界も徐々に色付いて
 月無き夜に灯す炎の色 朱紅く。


 トリオンで喋りすぎたのか
 わけもなく無言になって
 背に担いだ月琴を構えて
 爪弾きながら 道無き道をゆらめくように

 夜更けには火を熾そう
 焔の緋色が苦痛なれば
 黒き焔の夢に酔え

note.
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