2008年02月28日

古びた羊皮紙〔幻火〕

 京。

 頼まれて、風読み天気読みの出来る輩を捜しておったらば
 ふらり出歩いた先で、面白いものを発見した。

 未だ国が虹の名を抱く前よりあったという、小さな店。
 …と言うても今の国の建国はつい最近であるからして
 そう古すぎるというものでもない。

 そこに、ゴミ同然の値段で叩き売りにされていた
 曰くありげな羊皮紙。

 開けば掠れ滲んでのたくった文字で、ちょいと気になることが書いてあった。


 …さて。
 こいつを、国に持っていこうか、行くまいか……



羊皮紙に綴られた内容
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2008年02月25日

腐る。〔幻火〕

 取り立てて、急ぎやっておかねばならないことも無くなってきたので
 街の方へ最低限顔を出した後は
 ひたすらに借家でのたのたと過ごす日が続いて居る。

 梅は咲いたか、桜はまだか、などと
 寝転がりつ盃傾けつつ。

 積極的に京の整備に関わる気にもなれず
 立てば立とうとも思える居場所から逃げ回り乍ら。

 片手間…と言っちゃアレだが
 昔の友人の義理息子さんトコへ覗き窓をはっつけたり。

 そろそろ連れやら金色猫やらの視線が痛くなってくる頃やもしれない。


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2008年02月23日

その暇なし〔幻火〕

 引き籠もる暇もなく戦が終わった。


 …まぁ、何よりだ。
 多分。



 さて。
 先日より紫のしなんびの人が戻って来られたようだ。

 いつの間にか音沙汰が消えて居ったゆえ心配して居たのだが
 ある種笑えるくらい相変わらずで非常に嬉しい。
 とか書くと堅苦しいが

 とにかく嬉しいのだ。

 未だ余裕のある状況では無さそうなのが些か気になるも
 それでも世界を覗く暇があるだけ良いと言うもの。

 とはいえ暫くは簡単に会うことも出来まい、と
 そう思って居たのだが…


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2008年02月22日

むかし〔幻火〕

 賞味期限の切れたあれこれは 時々吐き出さねぇと己まで腐っちまう
 前を向けるお人はすげぇね

 とりあえず大陸中央部の戦火が片付くまで
 軽く引き籠もっておくとしよう



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2008年02月21日

世知辛い。 〔幻火〕

 詳しくは書かないが
 (知りたくもねぇし、関わりたくもないので)
 どうもまた戦らしい。

 義理だとか筋だとか
 そんなものもどうでもいいが

 至極個人的な意見というか、感慨として
 やはり、国に在るのは面倒だと思う

 …すげぇ面倒だと思う


 在野生活が長い為かどうかは知らんが
 今も気付けば、うっかり関所を潜りそうになることも少なくはない
 気付けばこう、斜に構えている俺も居る

 基本的に、自分の意識が「余所者」ゆえ
 根本的な部分で、国造りどうの、というのに向いてないんだろうな


 とまれ
 世も騒がしいし
 なんか己が更に捻くれてきた気もするので
 暫く隠遁生活してぇな、とか思う次第。


 だがきっと無理。




バトンとか。
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2008年02月20日

昔を思い出す〔幻火〕

 些か裏方で土方作業なぞしておる所為か
 今ひとつ手記を開く気になれない日が続いて居る。

 書いた方が後々楽しいのは、よぉく、分かっているんだが
 なかなか、なぁ。


 そうして俺が裏で画策に似たことをしている間にも
 京ではあれこれと行われているようだ。

 各省…改め四季宮の官吏募集はもとより
 技藝、とかいう絵師・文士集団の立ち上げに
 軍隊…改め禁軍の編成。
 入国記念品の作成。
 もうじき桃の節句と花見の時期にもなろうからして
 その辺りの準備も、おそらくは着々と進められているのだろう。

 そう言えば、それぞれに制服なり支給するという話もしていたか。
 倭国の言葉で何と言うのか、よく知らないが。


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2008年02月19日

新同居人〔幻火〕

 先日から、今まで地鶏殿のトコに居ったお嬢さんが一人、ウチに来て居る。
 早速家具の置き場所やらでごとごとして居るようだが
 それよりもこう
 何か、金色猫と楽しそうに歌い合って(?)居るのが
 端から見ていてもちょいと嬉しい。

 そこはかとなく聞いていたとおり
 存外、家事も出来そうだし
 掃除が苦手…のようなのは、良しとしよう。

 勤務先が変わるでなし、特に真新しい事があるわけでもないだろうが
 そいでも、愉しんでって貰えればと思う。


 …ああ、そいや
 地鶏殿に報告してねぇな。



 さて、国内。
 というか京。

 来られるお人の殆どが知人友人というのも、国柄の成せる技か。
 それが良いか悪いかは別として、
 二度三度と顔合わせが出来るのは嬉しいことだ。

 各省の立ち上げも少しずつ形になって行って居るようだし
 動く余地の無くなるのももうすぐかもしれないな。

 倭国のことは
 …もとい、京のことは、京の住人が決めればいい。
 国に愛着のあるお人らにこそ、その愉しみがあって然るべきだろう。

 ま、俺自身が表で動くのが苦手なだけなのだが。
 早いところ裏方に回れる形を作らんとな…




そういえば
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2008年02月16日

愛こそ力〔幻火〕

 終わってから言うのも何だが
 どうも皆して、俺の好みについて些か誤解があるようだ。

 連れは糖分がどうのと呟いて居ったし
 金色猫が呉れたは甘味の無いビターなアレ。
 そいや今年は孫から無かったが…

 いやそれはさておき
 別に俺は甘いモンが嫌いなわけじゃないのだ、と
 ひっそりとここで主張しておこう。

 元々味に疎いこともあるし。


 そんなこんなで、特に大きな事件もなく過ぎた情人節。

 義理だろうと何だろうと
 贈り物をしてくれるという、その心遣いが嬉しいもの、なのだ。
 来月と言わず直ぐにでも礼を返したい所だが
 …ま、その辺は季節柄のイベントということで勘弁願うとしよう。


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2008年02月09日

異邦〔幻火〕

 今更に、故郷を定めるつもりはないし
 永住の地を探す気もない。

 住んでも良いなと、そう思った土地が無いとは言えないが
 その実、引越の手間やら資金やらを考えると
 色のない話ではあるが、面倒になってしまうのだ。


 ワンズ… …否、もう京(みやこ)と呼んだが良いのだろう。
 街歩きつ借家を探して居れば、ぽつりと漏らし聞いた、連れの言葉。

『いっそ 住んで仕舞おうか』と


 元は倭の国の出自であったのだろう。
 俺にとっては異国情緒溢れる街並みだが
 連れの目にはまた違ったように映るのだろう。

 正直、国が何時まで保つのか、という不安はあるが
 彼がそう願うのであれば
 考えてみても良いかと、思った。

 赤毛の異邦人も、まぁ、良いんじゃねぇか。
 …すげぇ今更な気がしないでもない。


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2008年02月07日

名、迷、命〔幻火〕

 日付が変わったので、ワンズに入国したは一昨夜…ということになる。

 一応事情があったとはいえ
 結果的に落城後の強制労働を厭うて砂上の楼閣を飛び出した形になったがゆえに
 今ひとつ自責の念が払拭仕切れていない部分が無いではないが
 言葉連ね内省を重ねても、出奔した事実は事実であり
 つまるところ自責の念云々は自己満足にしか過ぎぬので
 もうこの際、なるべく、気にしないことにした。

 人、それを開き直りと言う。


 色々と蓄えては居る案を練ることもせぬまま
 政変直後乍らも既に倭国情緒豊かな国へと入国する。
 倭装はして居ても俺はある種の異邦人。エトランゼ。
 倭文化被れの火精霊ということで一つ、似非っぽい匂いを醸し出してみようか。

 ただ
 一緒になる以前も、連れ合いはあまり言わなかったが
 言うまでもなく、彼が倭国の情景が好きなことは顕かで。

 普段は適当に決めて居る借家も、今回ばかりは少し拘ることになるだろう。


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posted by アシアン at 02:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅日記【ワンズ】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月04日

終の在処〔幻火〕

「俺は自由にも縛られないのさ」

 そう言ったのは何処の誰だったか

 甲斐性のない青いのが何処ぞで言ったという言葉を遠く伝え聞いて
 そんなことをふと、思い出した


 渦中に在りて尚、思惑は交錯する
 そこから芽吹く命も意志もあるのだろう
 良くも、悪くも。


 ずっと昔
 この大陸に形を為した時から
 俺の眸に世界は宿らなかった

 流れゆく風景を映すのみで
 見据えるのはその奥に居る一個人だった

 俺にはそれで充分だ
 それだけが俺の行動理念となりうる

 大義名分なぞ欠片程も要らねぇ


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posted by アシアン at 22:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 幻火:夢語り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月03日

2月3日〔幻火〕

(走り書きが残されている)

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posted by アシアン at 16:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 幻火:夢語り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

なにもかも、なにもかも。〔幻火〕

 政務事は嫌いだ。
 大嫌いだ。
 たとえ形だけ、名前だけと言われても、
 上下の関係が生まれるなぞ鬱陶しくて仕方がない。

 親しい友人であれば尚のこと
 政務に関わる姿を見ると厭気がさす。
 それが己であれば余計に悪い。
 反吐が出る。


 あれほどの戦を目の当たりにし
 時に関わって此処まで来たが
 俺は落城というものを体験したことがない。
 幸か不幸か、見切りを付けて 或いは急用なりで国を出る
 それが大抵、落城の少し前。

 強制労働なぞ御免だと
 そんな我儘が理由の一因を担っていることも、否めない。


 そんな、己の我ばかり通している俺だ
 俺が苦渋する悩みというも
 国に携わる者達に比べればどうということはないのだろう。



 それでも。

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posted by アシアン at 03:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 闇に啼く龍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月02日

流転、転変〔幻火〕

 火急の故あって、夜更けに慌ただしく、入国管理所を走り抜ける。

 昨夜に和装のお嬢も入国してくれて
 今日の夕刻には星砂拾いのイベントも始まっていたというのに
 なんてぇことだ。

 あまりに慌ただしすぎて、連れの方の準備もおいつかねぇ始末。
 借家の方を畳むのは、後日にした方がいいだろうか。

 一言も発さぬまま出国手続きを終え
 終えると同時か、擦れ違いか
 遠くより響く鬨の声。

 障害物のない砂漠の夜で、煌々と燃える砂漠の城。


 ――相当、高く付くぞ。

 小さく呟いて、少し離れた場所で連れと、金色猫が追いつくを待つ。


 ああ…次の目的地を定める前に、ゆるりと説明せねばなるまい。
 俺にも正直、わけがわからないんだが、な。

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posted by アシアン at 00:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅日記【マリオン砂漠】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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